イラストレーター

お金の流れで考える「イラストレーター」

 

おーかみ
おーかみ
今回は「イラストレーター」という仕事を「個人事業」として考えた場合のメリットデメリットを伝えていくよ!

副業や新しく起業する仕事として「イラストレーター」は結構相性が良いんじゃないかなと思ってます。

 

この記事を読んで欲しい人

・これからイラストレーターになりたい人
・起業、副業をしてみたい人
・絵仕事はしてるけど生活が安定しない人
・イラストレーターのお金の流れを知りたい人

 

自分が活動しているのが
・主に女性向け
・小説の挿絵、雑誌の表紙、ゲームのキャラデザ
あたりなので、その辺が基準となります。
「大企業のポスターを描く」「書籍本のカット100点」のようなイラストレーターさんとは諸々合わない部分が出てくると思いますので、あくまで参考例として御覧ください。

また、商業の最低ラインの画力はクリアしてる前提で話しております。

 

メリット

その1:開業資金がほぼ必要ない

・ネット、メール、電話が出来る環境
・PSD納品が出来る描画ソフト 

最低限これだけ揃っていれば仕事が開始できます。
イラストレーターになろうと思ってる人は大体普段から絵を描いてるので環境はすでに整っている場合が多いです。

 

その2:学校に通ったり資格を取る必要がない

・自分で名乗ればその日からイラストレーターです

必要なのはある程度の画力、発注文の意図を読み取る力、それらを表現する力、コミュニケーション能力になりますので特に資格など必要ありません。

 

その3:維持コストが安い

・自分自身が暮らせるだけのコストでいい

仕事してても仕事してなくても生きる為に必要なコストはどうせ発生するので、イラストレーターとしての維持コストは何もかからないとも言えます。

 

その4:時間配分が自由

・基本的に1人作業なので、〆切さえ守っていれば時間は自由

打ち合わせなどで電話をすることもありますが、指定書だけで済む場合のが多い。

 

その5:キャッシュフローが単調

・商品の仕入れや在庫管理などが必要ない

注文されたら絵を描いて納品してお金を受け取るという流れになります。
(例えば書籍を出すのに企業に印刷代を払うなどということもないです)

 

その6:自宅兼仕事場でOK

・都市部に住む必要がない
・自分の作業場さえあればOK

アナログ作画の漫画家さんのようにアシスタントさんを呼ぶことがないので自分の作業場だけ確保すれば仕事できますし、iPadなどの普及でどこでも仕事が出来る環境が整っています。
都市部どころか日本国内にこだわる必要もありません。

 

その7:経費があまりかからない

・最低限の作業環境
・書籍代

PC、板タブレット、液晶タブレット、iPad、各種イラストソフト 等
資料代は本人のこだわり次第で増減します(取材に行く人も居ます)

アナログ作業の場合ですと画材代がかかってきますが、デジタルの場合は最初にソフトを買ったらその後はかからないことが多いです。

 

その8:描けばすぐお金になる

・最短翌日から入金される
・受注案件の場合には確実にお金になるので資金繰りに困ることはあまりない

案件にもよりますが、納品すれば早くて翌月にはお金になりますので金銭化するスピードは他業種と比べて速い方です。
作品として公開するまでお金にならない作家業と違い、描いた分だけお金になりモチベーションが継続しやすいです。

 

その9:撤退も簡単

・手元に商品や在庫がないので何も処分する必要がない

もし稼げないなと思って撤退する場合、商品の仕入れなど何もしてないので特にやることがありません。
せいぜい手元に残ったPC機器の処理ぐらいでしょうか?
iPad等、リセールバリューが高いものでしたら売ることも出来ます。

 

 

こねこ
こねこ
メリット多いね~
おーかみ
おーかみ
では次にデメリットを

 

デメリット

その1:仕事がないとそもそも稼げない

・会社やバイト先に出勤したら自動的にその日やる仕事がある。ということはありません。
自分で営業して自分で新規顧客を開拓していく必要があります。
・仲介業者に登録する、テイスト合わせ案件なども視野に入れれば仕事は多岐にわたります。
・自分の名前が全面に出る仕事しかしたくない!という人は相応の努力と覚悟が必要かなと🤔

 

その2:収入が不安定

・継続案件が取れないと収入が不安定すぎる。
(例:定期的に新カードを実装するソシャゲの継続案件、毎月連載の挿絵 など)
・私がやっているような小説挿絵や雑誌表紙などはかなり不定期です。

 

その3:フロー収入がメインになる

・2次使用の度に報酬が発生する等の契約を交わさない限り、基本的に買い切りで「納品した時の1回」しかお金が発生しません。

わかりやすく説明すると、
例えば一回買い切りの契約で”くま〇ん”や”ひこに〇ん”をデザインして納品した場合、どれだけグッズが販売されようが売れようが一切お金が入ってこないです。

 

その4:自分自身の「資産」と呼べる物がない

・漫画家さんや作家さんは自分の作品が「資産」となり、永続的にお金を生み出してくれるストック収入となりますが、イラストは基本的にフロー収入のみになります。

 

その5:1発当てることが難しい

・上記でも述べたように、自分に継続的にお金を運んでくれるもの、印税のように当たれば天井知らずで入ってくるものがありません
・収入を上げるには自分自身が働く時間を増やす、単価を上げるなどになります。

 

その6:体調を壊したとき生活が困難

・会社員と違い、自営業は自己責任なのでもちろん傷病手当金など無い
・ストック収入がある人は少額ながらも入ってくる見込みがありますが、フロー収入仕事しかしてない場合には自分が止まったら収入も完全に止まります。

 

その7:交渉出来ない人はいつまでも安くこき使われる

これはイラストレーターに限らずどの業界でもそうだと思いますが…
取引先から自動的に稿料を上げてくれることはほぼないです。自分から交渉していきましょう。

こねこ
こねこ
うまく交渉できるかな…

 

要するにイラストレーター業とは

「起業としてのハードルは低く、お金になりやすいけど一発売れてウハウハになれることは難しい」職業です。(本人の交渉、契約次第ですが)

継続案件などが取れれば比較的安定して食っていける職業だとは思います。

 

イラストレーター業の注意点

すぐにお金になることに慣れてしまうので、長期間の孤独に耐えるなどの仕込みに時間を取りづらくなる可能性もあります。
目先の仕事ばかりしていて営業や成長や環境構築をおろそかにしてしまうと手詰まりになってしまうかもしれません。

 

えまる
えまる
私自身も、自分がやってる仕事がフロー収入しかないことに気付いてからは仕事の内容を変えていくよう方向転換しています

 

 

ストック収入とフロー収入の違い

 

こねこ
こねこ
さっきから出てくるフローってなに?

 

■フロー
「フロー(flow)」”流れ”という意味になります。

働けばすぐにお金になるもの。
アルバイト代、サラリーマンの給料など、労働の対価にもらえる一度きりのお金と考えましょう。
よく水道の蛇口から出る水に例えられます。蛇口を閉めれば一切出てこなくなります。

基本的に「買い切り」のイラストレーターの仕事はまさにフロー収入です。

 

■ストック
「ストック(Stock)」”蓄える”という意味になります。

蓄積していくのに時間がかかりますが、溜まっていけば安定的に収入を生み出してくれるもの。
桶に溜まっていった水と例えられます。

・ストックイラストに素材を登録しておいて使用される度にお金が発生する
・稿料ではなくロイヤリティ〇%などの契約をする
・漫画の場合、原稿料、印税、漫画サイトで読まれる度に発生するお金などがあります

 

簡単に言うとストックは「資産」、フローは「収入」という感じです。

 

自費出版は色々な勉強になる

自分のイラストがどのような工程でどのように使われて販売されていくのかを疑似体験する為に「同人活動」「自費出版」をオススメします。

自分でイラストを描いて、自分で編集して、印刷所を選んで、入稿して、本の売値を決めて、告知宣伝をして、イベントに参加して、お客さんに直接販売して、通販に卸したり、在庫管理をします。

色々な流れを一度に学ぶことが出来ますし、同人なので失敗しても別になんら痛手はありません(せいぜい印刷費が回収できないとかそれぐらい)

 

もしこのブログを見ている「イラストレーター志望だけどなかなか〆切を守れない」みたいな人が居たら、「自分がイラストを描いたあとにこれだけの工程があるんだ!」って想像してみると納期を守れないことが如何に迷惑かがわかるかもしれませんね🤔

1日遅れるごとに着々と加算されていく印刷費を見るといやがおうにも実感させられます。

 

帳簿はめんどくさくなりますが、それ以上に得られるものが大きいと私は感じています。

えまる
えまる
受注案件+同人誌で多少の収入とモチベーションの継続。という感じでやってます。

 

 

なかなか生活が安定しない人へ

もしかしたら生活が安定しないのは目先のお金しか追ってないからかもしれません。
交渉が苦手な人はいつまで経っても安価で労働し続けることになりますので、ある程度の画力があれば、あとは交渉力やコミュニケーション能力のが大事だと思ってます。

専業で食えてないと一人前じゃないという風潮も一部ありますが、生活や精神を安定させるために副業することに私は賛成です。
目先の安い仕事に釣られていつまでも余裕が持てない、判断力を奪われるという危険もあります。

他に収入源を確保して衣食住が安定していれば、クライアントから無茶な要求や安価すぎる話をもちかけられたときにきっぱり断ったり交渉することも可能です。

いざという時に自分を助けてくれる環境を構築していくことも忘れずに💪

 

個人事業に税務知識は必須です

確定申告や税務の知識がない人はノーガードで税金を取られ放題になりますので、どれだけ稼いでも税金で持ってかれてしまいます。
余裕で還付金が貰える範囲の稼ぎなのに確定申告してないから源泉徴収をまるまる取られているなどありませんでしょうか?

ある程度の売り上げがある人は税理士さんにお任せすることも出来ますが、駆け出し中の身だと難しいです。

 

こちらも記事も是非参考にしてください。

青色申告についてかんたんに説明します 税理士資格のない、あくまで1個人のフリーランスイラストレーターの書いている記事になります。 疑...

 

当ブログでは”稼ぐこと”よりいかに”守って” ゆるく長く”やるかをメインに置いてます。
仕事の取り方、稼ぎ方!みたいなのは他所で色々情報が得られると思いますし、各個人で画力も資質も違うところなので当ブログでは公開する予定はないですが、節税や節約は誰でも今日から出来ます。

 

おーかみ
おーかみ
一緒に頑張ってゆるく長くやってこ!

 

まとめ

今回のまとめ

・イラストレーターはローリスクローリターンな職業
・初期投資費用がいらないので参入しやすい
・稼げるかどうかは自身の画力、営業力、交渉力による
・別にイラスト1本でなくてもいいし、収入源は分散させると心が安心

 

それではまた💪
”ゆるく長く”やっていきましょう!

ABOUT ME
えまる・じょん
えまる・じょん
女性向けメインで活動中のイラストレーター 雄みのある男性を描くのが得意

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